弁当の卵焼きを作った。3個目の卵を割るとき、ふと、天のしずくの辰巳さんを思い出し、殻の内側を、指でぬぐって白身を取った。何気ない仕草だが、辰巳さんはいつもそうしていたんでしょう。こういったことを、何百回、何千回と続けて暮らしていたんですね。…
突然の大雨の中、びしょ濡れになりながら隣町で観た『天のしずく』は観客2人の貸切だった。20代後半の女性で、この映画館に慣れているようで、もぎりのおばちゃんに声をかけていた。彼女に映画が終わった後にふと、声をかけてみた。彼女から辰巳さんのスープ…
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