点子がゆく

映画や自転車や温泉の話をするブログです。

映画

パプーシャの黒い瞳

白黒の映像が美しかった。足元から撮った馬車での移動する様や定住先であろう外壁の前のベンチに座るパプーシャが画面の左。同じ風景がもう1度でてくるが、絵のようだ。林の木々と手前の湖に映る林。モノクロのため、雪の白さが映えていた。パプーシャは文字…

『天のしずく』から、日々の生活

弁当の卵焼きを作った。3個目の卵を割るとき、ふと、天のしずくの辰巳さんを思い出し、殻の内側を、指でぬぐって白身を取った。何気ない仕草だが、辰巳さんはいつもそうしていたんでしょう。こういったことを、何百回、何千回と続けて暮らしていたんですね。…

天のしずく③

突然の大雨の中、びしょ濡れになりながら隣町で観た『天のしずく』は観客2人の貸切だった。20代後半の女性で、この映画館に慣れているようで、もぎりのおばちゃんに声をかけていた。彼女に映画が終わった後にふと、声をかけてみた。彼女から辰巳さんのスープ…

天のしずく②

「命のスープ」の辰巳芳子さんの映画を隣町で観た。父を看取る時に作っていた玄米スープの辰巳さんの映画である。品のよい、立ち振る舞いの美しい凛とした、美しい日本語を話される方であった。昨年亡くなった父と同じ大正13年生まれだそうで、親近感がわい…

わかるということ

午前十時の映画祭で『アフリカの女王を観た。音楽がドラマチックで、これからの話のメリハリや役者の感情の変化をあらわしてくれた。ストーリーがわかりやすく、テンポが早く、観客を飽きさせない。キャサリンヘップバーンの目力がしっかりしている。ほぼ2人…

きみはいい子

子どもが幼い頃、イライラしてました。時には手をあげることもありました。はたから見たら、八つ当たりと思えるような厳しい怒り方をしたこともありました。親に虐待された経験はないのに。何でイライラするのかわからないけど、そんな自分をもてあましてい…

イミテーション・ゲーム

時代背景と主人公が謎がありそうな学者であることと結婚相手がとても美しという点で『ビューティフルマインド』を思い出した。ビューティフルマインドの方は統合失調症、こちらは同性愛者。とてもドラマチックだが、実在していた人だ。脚本家はエニグマを作…

ライアンの娘を観ました

デビットリーン監督のライアンの娘を観ました。アイルランドの厳しい海、荒れ狂う波と限りなく広がる広野。自然の美しさを十分堪能させてくれる映像。ストーリーの展開が早く3時間以上の大作だか飽きずに観ることができた。人物の目や表情、夫の妄想の中の真…

ジャンルノアールのピクニック

1週間限定上映のジャン=ルノアールのピクニックを観ました。画家のルノアールの息子が監督という予備知識だけで観ました。カラーの映像に慣れ過ぎているからか、白黒映画で娘の流した涙があんなにもはっきりわかるなんて、新鮮でした。馬車に揺られた娘親子…

ストックホルムでワルツを

兎に角、歯切れがよい。「イ ニューヨーク」が、かの有名な「テイクファイブ」なんだ。。「パラパラパラ、パラパラパラ、パー、パッパッパー」と、舌がまめらない歌詞の後に「イ ニューヨーク イ ニューヨーク」とくる。頭から歌がなれない。ジャズに詳しい…

イマジン

映画を観るときは、先入観なく純粋に映画を楽しみたいので、映画館にあるチラシは読まない。唯一の情報は映画館で目にすり予告編のみである。予告編の良し悪しに左右されるが、兎に角インスピレーションのみ。当たりがあればハズレもある。映画館のスケジュ…

自分の隣の人のことを、チョット知ろう

ドキュメンタリー『何を怖れる』を観た。市営のホールで20人弱で。男の人はひとり。上野千鶴子さんに興味があり、『おひとりさまの老後』や『小笠原先生、ひとりで家で死ねますか?』を読んで間もなくだった。クロワッサン誌でフェミニズムについて触れたこ…

イタリアンが食べたくなったわ

『イタリアが呼んでいる』をみました。予告編では軽いタッチだから気楽な気分で観ました。でも、浮気は出るわ、別居?している未成年の息子は来るわで意外と重かった。ヒューグラントとゴットファーザーのモノマネは確実にわかるが英語圏のモノマネを知らな…

シェルブールの雨傘をみました。

中学生位かしら、NHKでみた『シェルブールの雨傘』のカトリーヌドヌーブのなんとも言えない美しさ。輝くような金髪の前髪をリボンで結んだフランス人は、コタツに入って寝っ転がって回転焼きを食べながら貸本屋の漫画をよむのが楽しみにしている子どもの私に…