点子がゆく

映画や自転車や温泉の話をするブログです。

パプーシャの黒い瞳

白黒の映像が美しかった。
足元から撮った馬車での移動する様や定住先であろう外壁の前のベンチに座るパプーシャが画面の左。同じ風景がもう1度でてくるが、絵のようだ。
林の木々と手前の湖に映る林。
モノクロのため、雪の白さが映えていた。

パプーシャは文字を知りたいと、自分から一歩踏み出した。
子どもって学び他狩り、知りたがる。
パプーシャは自分の意思で文字を知ったが、結婚は親の意向だった。叔父さんの嫁になり、石女と言われながらも夫婦を続けていく二人。
彼女と交流があったよそ者が出版した本のため、ジプシー社会から追放された妻を庇う夫。精神科に入院した彼女を見舞う。
マイノリティーのジプシーにとって、自分の帰属する社会から追放されることは、生きていけない位のことだと。
モノクロ画面がジプシーの辛さをあらわしているような映画だった。