点子がゆく

映画や自転車や温泉の話をするブログです。

Dearダニー 君へのうた

アルパチーノは堅気でない役がよく似合う。過去のヒット曲で過ごしてきた歌手。
歌も自前なのかな、上手です。
実話をもとにして、プラスαした映画。
過去のヒット曲で渡り歩いてきたが、
過去の栄光で、
自家用ジェットや豪邸、
ドアがパカーンと上に開くベンツ、
ヒルトンに無期限で泊まると言えること。
発達障害の私立学校に特別待遇で入学できるほどの寄付をポンとできること、
孫を大学まで運転手付きの送り迎えで学校に通わせられること。
ヒット曲が一曲でもあると、
どえりゃぁ生活ができるんだなあ。

金はあっても、心はビンボー。
酒やヤク、女と欲しいものは手に入ったが、
ジョンレノンの届かなかった手紙を
数十年ぶりに手にしたら、
初心に戻り、
人生やり直せるたら
と、まだ一度も会ったことがない息子に会いに行った。
心を満たすものは家族なんだ。
凄ーく当たり前すぎる。

でも、息子は生まれる前から見放された息子として、
当然、なびかない。
かたくなにいきる息子のハートを揺るがしたのが、ADHDの娘に適した教育の場を提供してくれたこと。
つまり金の力。

家族の気持ちもお金かえるんだ。
庶民としては、虚しさを感じた。

息子家族と交流でき、ホテルの支配人らしきアネットベニングのフォローもあり、新曲をお披露目となるが、
観客は既存のダニーを求めていた。
ダニーは初心に戻り、心機一転したい。観客とのギャップから、元のダニーに戻り、息子家族も離れてしまう。
一度話した手を、もう一度伸ばし、
ヒット曲も歌うが、新曲も歌うと、
背伸びせずにできるところから、
レノンの手紙を貰った頃の自分になろうとする。
息子を勇気づけながら、検査結果が出るのを待つ姿は父親になっていた。

自分らしく生きながら、譲れないところは、譲らないで居れるダニー、
なんか憎めないなぁ。




アネットベニングの知的な美しさと
口説かれても一線を超えないところはいいなぁ。