ハッピーアワー
ハッピータイムでなく、ハッピーアワー。この映画を作っている時がハッピーアワーだとか。
わたしも彼女たちみたいに一緒に映画をつくってみたいなぁ。
4人の40前の女友達の生活、家庭、仕事、生き方をえがいている。
女友達
なかよし
親友
女子校だったが、友達と連れ立ってトイレに行くのが苦手な点子にとって
ヘヘーん、て構えちゃいそうな設定。
5時間17分を見続けられるか心配してたが、3部を分けてもいいので2日に分けて観た。
1日目は1、2部を観て夕飯作るために帰り、2日目は夕飯作ってから観に行った。
ロープウェイのロープからはじまる。
能勢さんの小説のようにロープウェイの線路の両側に溢れるような緑。
4人がワークショップに行ったり、一緒に温泉一泊したりと私の生活にはありえない世界。
日々の生活に流され、自分のしたいことを優先してたら家族以外の人と付き合いが疎遠になった。
困った時、苦しい時にでんわしたり、愚痴言い合う友達といるが、あんなに時間を共有するのはしんどくないかなぁ。
そんな点子が観ていると、5人目の友達になった気がしてきた。
桜子のお姑さんが素敵。
桜子と孫のことで謝罪に行き、座布団から降りたと思ったら、初っ端から謝罪の口上を述べてかっこよかった。。
極普通の日本人の生活をしている4人が1、2部までは男女が出会ってもキスやセックスの描写なく描かれている。3部ではキスしたり、セリフに出てくる。
そして、3部分には純は出てこない。
ロープウェイのころは素人らしい表情だった4人が作品が進むと女優としての風格が備わってくる。
能勢さんの朗読劇みたいに、言葉がデリケートに使われている。
神戸あたりの関西弁かいい。
あかりん家から見える高台からの夜景
一軒家らしいが敷地が30坪あるか、ないかの極小縦長住宅に住む桜子
純のアパートは坂のある神戸
芙美のリビングテーブルは彫刻みたいな模様がある。
体育会系みたいに、ただ元気いっぱいに思えたあかりがデリケートな揺れ動くハートでいる。
どんなセリフだったかなんて覚えてないが、美しい響き、耳に心地よい言葉として発せられていた。
沢山発せられるセリフだか、選んですんなりくる言葉たち。
観終わるまでの2日間、自分の家庭と照らし合わせ、
我慢しなくていいんだ
とか、
好きなよう生きてみよう
なにをためらっているんだ
とか、
もっとわたしを大切にしていいんだ
とか、
考えた。
考えながらも、夕飯のことを気にしている自分がいた。
私は桜子?
あかり?
芙美?
純?
いいえ、私は誰でもない
私はわたし
自分について、
わたしについて考える映画でした。