孤独のススメ
映画館に向かう時は何か観るかは決まっている。
決める手立ては予告編やチラシ。
孤独な男が何も持ってない男と知り合いドラマが生まれる。
予告編から妄想する。
てっきり、浮浪者かホームレスと出会うと思っていたから
きつねにつままれたような映画だった。
映画館に行くのは大抵ひとり。
人と話すことは好き。
そう言えば、子どもの時からひとり遊びが楽だった。
でも全くひとりはさびしい。
映画を観て人と話したくなる。
ご飯はひとりでもいいが、うちではできたら家族と食べたい。
「孤独のススメ」の主人公はひとり暮らし。
奥さん子どもはなくなったらしい。
ひとは人とつながっていたいんだなぁ。
外出はバス。
舞台はオランダ。
ピューリタンの地?だったと思う。
プロテスタントだから、質素。
こじんまりした薄暗部屋でロールミートのソテーにポテトといんげんの付け合せ。年金暮らしか慎ましやかな生活。
時計の合図に合わせ定刻に食事し、
外出するのにスーツ。
そんな彼がなぜか初対面の知的に問題のありそうな浮浪者ぽいヒトを泊める。
帰れとも言わず何となく同居する。
動物の鳴き真似をすることから余興の仕事を2人でする。
女性の服を平気できて外に出て子どもにからかわれ、ご近所さんから同性愛者と疑われる。
同性愛者と思われ教会に行きづらくなる。
あれこれ世話を焼く相手がいることは、自分の存在が肯定される。
面倒くさいけど、家族がいるとご飯を作るのも張り合いがある。
ひとりだとご飯を作らないとよく聞く。
特に食事は食べてくれる人がいるから作れる。
彼の中で浮浪者の存在がどんどん大きく膨れる。
同性愛者?でなさそうなのに浮浪者を家族に迎え入れるため教会で結婚式をしようとする。
ついに役場に転出入届けを出しに行く。
そこで浮浪者の名前と住所を知る。
浮浪者の家は彼の家よりずっと立派。家の中も裕福そう。
美しい愛情深い妻もいる。
どうやら事故で高次脳機能に障害が出たようだ。
やっとできた新しい家族だった。
あまりの恵まれぶりにひとり寂しく帰る。
一人ぼっちになり、オカマバーみたいなとこに行く彼はやっぱり同性愛者?
舞い戻ってきた浮浪者?を妻の了解を得て家族として受け入れる彼。
もう一悶着あるが省略。
近所の人も彼も浮浪者らしき人も人と繋がりたいんだ。
一度は縁を切った彼の息子もでてくる。
みんな 繋がりたいんだ。
人という漢字はお互いを支え合っている。
この映画は孤独をススメているわけでない。
ひとはひとりで生まれひとりで死んでいく。
ても、いつも誰かと関っている。
いまはまで、ピンとこないが、いつしか点子もひとりになるだろう。
でもそこまでの過程で人と関わっていきたいなぁ。
どうやらこの浮浪者らしき男は頭のネジがずれてるようだ。