点子がゆく

映画や自転車や温泉の話をするブログです。

人生フルーツ

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ドキュメンタリー映画は私の知らない世界や人々を教えてくれる。

 

こういう夫婦がいたなんて知らなかった。

 

あとでわかったが、地元テレビ局が長年かけてこの夫婦のことを映してきた。

 

これって「夢は動物のお医者さん」や「みんなの学校」や岩国のこと田舎の夫婦の映画みたい。

 

もっとびっくりはこの人たち、本も出していた。

それも一冊でない。

 

 

 

もっと、もっとびっくりしたのは年金の額。

「一ヶ月30万」

聞き間違い?

 

耳を疑った。

公団住宅の職員は年金いいんだ。てことは、給料もよかった。

 

人の財布の心配をするなんて、点子、 ひがみ根性丸出し。

 

昔、40円の月給で700円のヨットを買った話や質屋通いから、慎ましやかな夫婦の話と思っていた。

 

まあ、お金のことは置いといて。

現役を退いて、残りの人生

どう生きるかの話だ。

 

超高齢者だが元気がいいから、

「死」は  映画では無縁だと思った。

 

でも、別れは逃れられない。

 

この消費経済の時代。

テレビやネットやあらゆる情報から

購買意欲をくすぐらせる事ばかり。

 

物とかお金とかでなく

 

人間の営み

 

農耕民族である日本人にとって、土と生きることに

もう一度気づかされた。

 

家に帰って、庭に野菜を植えたくなった。

それだけでも

映画を観た価値がある。

 

地元の新聞に掲載されたお陰か、映画館は中高年の夫婦連れや中年の女同士が沢山いた。

 

英子さんと同世代の母と観た。

 

彼は理想の公団住宅を作ろうとした。

 

しかし、時代は高度経済成長。

経済優先の渦に飲み込まれ、

みんな同じ方向を向いている、

その土地本来の個性を殺した団地になってしまった。

 

その中で、この団地に300坪の土地を買い、

開発が殺してしまった土地を活かすべく、ドングリを植えたり、畑を作ったりと、

人間本来の営みを大切にして生きてきた

90歳

 

その夫を支えた妻

 

 

「彼女は僕の最愛のガールフレンド」

 

こんなこと言われたら、

給料の20倍するヨットを買っても、10日ぐらい出勤しなくても、大丈夫と言いたくなる。

 

生き方の参考になる映画でした。