能古島で憧れの壇晴子さんに会ったこと
何度も福岡に行くが、能古島ははじめて。
自転車ひとり旅なので、
好きなところを好きなように回るした。
人と一緒だと、
「どこ行きたい?」
と、相手の希望を優先したり、自分の行きたいところとの 折り合いをつけたりする。
能古島は海の近い福岡の街から海を隔ててすぐさきにある。
海の向こうに手が届きそうに見える。
こじんまりした島で自転車で周るのに手頃そう。
ワクワクしながら渡し場から船で🚢行く。
10分くらいの船旅で到着。
観光案内の島人に
「壇太郎さんのうちはどこですか?」
尋ねたいが、見ず知らずのものが尋ねていいのか迷う。
とりあえずアイランドパークまで自転車で行き、そこから考えよう。
アイランドパークの優しそうなおばさんに尋ねると、石碑の場所をおしえてくれた。
側にいたお客の女の人が、
「息子さんが家建てて住んでいるわ。
歌碑の側に」
と、おしえてくれた。
歌碑は渡し場近くの博物館のそば。
グーグルマップを頼りに展望台経由で博物館、小中学校と行く。
下って二股を右の上りへと進む。
三角の道沿いに
ニワトリを放し飼いしているこじんまりした平屋があった。
ここならいいなあ。
ここかな?
道すがら玄関、表札を探すが見当たらない。
気持ちいいほどシンプルな平屋。
「壇さん家ですか?」と言いたいが
ぐっと抑えて立ち去る。
道を下ると左手奥に、塀がガウディ風の家がある。
このおしゃれ具合只者でない感じの家。
「ここだ」
道の先にこの家があるのかわからないが道なりに行く。
左にカーブするとガウディ風の家があり、その先に歌碑の立て札
「あ、ここだ」
歌碑が左奥にある。
家に近づくと 犬が🐕吠える。
門に警察犬なんたらの表がある。
しつこく犬が吠えて、歌碑に近づけない。
するとおじさんがでてきた。
一目でわかった。「壇太郎さんだ」
とっさに
「歌碑を見にきました」
と、口から出た。
壇太郎さんはどうぞと言いつつ犬に静かにするように諭した。
歌碑をゆっくり見てから間に
壇太郎さんは車で出かけた。
主人のいない間に失礼かなと思いつつ、
玄関ベルを鳴らした。
能古島に壇太郎さん晴子さんご夫婦が住んでいることは知っていた。
30年近く前、
新米の主婦だった私は
クロワッサンを通じて、
壇晴子さんを知った。
ショートカットが似合う、
新米主婦にも敷居の高くない料理を作る方で、A4サイズの料理本も購入した。
自然で気さくそうな印象の壇太郎さん壇晴子さんのお家はどんな建物だろう。
壇晴子さんに一目お会いできたらと、
勝手に妄想した。
ベルを鳴らし🔔 しばらく待った。
人の気配を感じる。
ゆっくりとドアが開き白髪の女性が現れた。
「晴子さんだ」
門越しにファンであること、
一人旅で能古島に来たこと、
出身地をはなした。
確か、晴子さんは芸大で彫刻を専攻していたのでは
晴子さんはゆっくりと、品良く、アポイントのない点子と話をしてくれた。
点子の地元の竹作家さんの話題を出してくれた。
アポイントのないこと失礼を告げると、急なので玄関先ですまない。
社交辞令か、またいらっしゃいらしかことを言われた。
温かい人柄を感じさせる会話を楽しんだ
クロワッサンの雑誌では伝わりにくい、
晴子さんの温かく、品の良さに触れ合えたことが、このたびの収穫だった。
フェリー乗り場へと下り坂を自転車で行く道中、太郎さんの車とすれ違った。
軽く会釈すると、会釈が返ってきた。
素敵なご夫婦。
帰りのフェリー⛴から目で檀さんの家「探した。