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点子がゆく

映画や自転車や温泉の話をするブログです。

同居日記①

義父との同居がはじまって10日。
月曜日から土曜日までデイケアに通ってくれる。

家事をしたことのない88歳の人が、
「玉ねぎの皮をむいてくれないかなあ」
と言う、嫁の言葉に
丁寧に玉ねぎの皮をむいくれる。
砥石。水に浸して、包丁研ぎをお願いするとしてくれる。
息子夫婦がけんかしても、黙って聞いている。

お世話になっている。
いや、迷惑をかけていると
目立たないでいてくれる。

可哀想なくらい、気を遣ってくれる。

気晴らしにドライブを企画した。

義父と義母の妹のおばさんと私の母。
平均84.3歳。
面識のなかったおばさんと母は女同士ということもあったが、食事をしてから打ち解けて、帰りの車の中で世間話の花が咲いていた。
義父はというと、耳が遠いせいか、女性勢に圧倒されたのか、ずっと黙っていた。

帰り着いて、道の駅の梨をおやつにお茶を飲みながら尋ねると、よかった、楽しかったといわれ、ホッとした。

夕飯の支度に取り掛かり、連れ合いと父の二人になり、なぜか、戦時中の話をしていた。
ドライブの運転に疲れた連れ合いは、
「はあ」
と  生返事。

ふと、実父のことを思い出した。

シベリアに抑留された父。
生前中に戦争のこたシベリアでのこと、帰ってからのことなど、沢山聞きたかった。
面と向かって聞くのが照れ臭く、孫である我が子に
「おじいちゃんに戦争の話を聞きよ」
と、言ってすませていた。

孫達は父に話を聞いたかはわからない。

人生に前向きな父は自分史を出版した。

亡くなっあとで、父に戦争の話を聞けばよかったと悔やんだ。

そんな思いから、義父にノートを差し出した。
「これに昔のこととか思ったことを書いたら」

差し出されたノートを開くと、休む間もなく書き始めた。

縁あって同居するようになった義父。
余生を気持ちよく暮らせる
手伝いができたらと思う。