点子がゆく

映画や自転車や温泉の話をするブログです。

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

人生の終末期をどこで迎えるか

核家族化が進み、高齢の親世代と同居していない身でも、親の介護は避けて通れない問題だ。点子はできれば、自宅で自由、気まま、ワガママに最期を迎えたい。でも、身体の自由が利かなくなったり、自覚しなくても生活に支障がでるほど認知機能が低下したりす…

親の家を片付ける

入院した親の家を片付ける友だちの手伝いをした。1DKの中に物が溢れ、床は移動する経路しか空間が空いてなかった。和室の3分の1を占める洋服タンスはパイプに隙間なくハンガーが掛けられ、洋服でギュウギュウ詰めになっていた。棚にはハンドバッグがいくつも…

サンドラの週末②

うつで休職していたサンドラが復職するために、仕事仲間を説得する話。不安になると、ベッドに潜り込み泣いてばかりいたサンドラが、夫や仲間に励まされ、人を信じることでつよくなっていく。夫が励ましても、なかなか動かなかったサンドラが終いには自分か…

OPAMに行くよ

大分県立美術館、略してOPAMに行ってきました。配列が面白い。宇治山哲平とモンドリアンが並んでるなんて、誰が考えたの。時代や作風に囚われない並ぶ方ひ面白い。生野しょううんさいさんの竹を我が物にして自由に広げ、しなるという竹の特性をおおいに使っ…

サンドラの週末

うつで病休を取ってたサンドラに突然解雇の電話がある。社長に復職を掛け合うと、サンドラの復職かみんなのボーナスカットかで投票で決めると、言われる。なんて残酷な選択か。完治した?ぽいが、ストレスがかかると直ぐに安定剤?を飲む。そんなサンドラを…

ひとり旅のすすめ⑤

初しまなみ街道縦走での出会いのことです。ひとり旅は気楽だが、なんでもひとり(当たり前)。だから、道に迷っても自分で解決しなければいけないし、しんどい思いをしても慰めてくれるひともいない。瀬戸内海の穏やかな海やぽつぽつとある小船の景色を見て…

パプーシャの黒い瞳

白黒の映像が美しかった。足元から撮った馬車での移動する様や定住先であろう外壁の前のベンチに座るパプーシャが画面の左。同じ風景がもう1度でてくるが、絵のようだ。林の木々と手前の湖に映る林。モノクロのため、雪の白さが映えていた。パプーシャは文字…

『天のしずく』から、日々の生活

弁当の卵焼きを作った。3個目の卵を割るとき、ふと、天のしずくの辰巳さんを思い出し、殻の内側を、指でぬぐって白身を取った。何気ない仕草だが、辰巳さんはいつもそうしていたんでしょう。こういったことを、何百回、何千回と続けて暮らしていたんですね。…

天のしずく③

突然の大雨の中、びしょ濡れになりながら隣町で観た『天のしずく』は観客2人の貸切だった。20代後半の女性で、この映画館に慣れているようで、もぎりのおばちゃんに声をかけていた。彼女に映画が終わった後にふと、声をかけてみた。彼女から辰巳さんのスープ…

天のしずく②

「命のスープ」の辰巳芳子さんの映画を隣町で観た。父を看取る時に作っていた玄米スープの辰巳さんの映画である。品のよい、立ち振る舞いの美しい凛とした、美しい日本語を話される方であった。昨年亡くなった父と同じ大正13年生まれだそうで、親近感がわい…

天のしずく

辰巳芳子さんの存在は知っていた。在宅ですごしていたが、癌も末期で西洋医学的に対処の術がなく、誤嚥性肺炎を繰り返すため入院し、医師から口からの食べ物は禁止になった親にしてあげられることは何か考えた。四人部屋から個室になっても、「いっ、どうな…

ひとり旅のすすめ④初ロード

1日目は始発の各駅電車に揺られ、乗り継ぎ乗り継ぎ夕方に尾道に着いた。乗り継ぎ便がプラットホームから遠い時は、電車の扉が開くと同時なリュックサック背負い輪行袋を持って階段をダッシュする。電車に乗っている時間が長いから、席を確保することに気合が…

わかるということ

午前十時の映画祭で『アフリカの女王を観た。音楽がドラマチックで、これからの話のメリハリや役者の感情の変化をあらわしてくれた。ストーリーがわかりやすく、テンポが早く、観客を飽きさせない。キャサリンヘップバーンの目力がしっかりしている。ほぼ2人…

ひとり旅のすすめ③

数年前のことである。「やってみたいな」と簡単に考えたことが現実になった。青春18切符と自転車旅軽い気持ちでやってみたいなぁと言ったら、職場の知人がリードしてくれて、とうとうロードバイクを買う羽目になった。購入して2週間もせずに5日間休めそうな…

ウエディングケーキ

結婚のエピソードです。当人たちは、籍だけ入れて、結婚式も披露宴もしたくないとの事。最近私は、付き合いの招待での披露宴は、丁寧におことわりしお祝いだけにしていた。だから、華美なことをしないのには、大いに賛成。身の丈の生き方はすてきです。でも…

きみはいい子

子どもが幼い頃、イライラしてました。時には手をあげることもありました。はたから見たら、八つ当たりと思えるような厳しい怒り方をしたこともありました。親に虐待された経験はないのに。何でイライラするのかわからないけど、そんな自分をもてあましてい…

イミテーション・ゲーム

時代背景と主人公が謎がありそうな学者であることと結婚相手がとても美しという点で『ビューティフルマインド』を思い出した。ビューティフルマインドの方は統合失調症、こちらは同性愛者。とてもドラマチックだが、実在していた人だ。脚本家はエニグマを作…

ひとり旅のすすめ②

あちこち、旅にでたいが、しょっちゅう好き勝手するのは家族に悪いので、県外の研修会に楽しむことがある。広島での研修会に参加したときである。この時は友だちとの二人旅だった。エコな旅が好きなので、ネットで調べてリーズナブルな宿を取ることにした。…

ライアンの娘を観ました

デビットリーン監督のライアンの娘を観ました。アイルランドの厳しい海、荒れ狂う波と限りなく広がる広野。自然の美しさを十分堪能させてくれる映像。ストーリーの展開が早く3時間以上の大作だか飽きずに観ることができた。人物の目や表情、夫の妄想の中の真…

ジャンルノアールのピクニック

1週間限定上映のジャン=ルノアールのピクニックを観ました。画家のルノアールの息子が監督という予備知識だけで観ました。カラーの映像に慣れ過ぎているからか、白黒映画で娘の流した涙があんなにもはっきりわかるなんて、新鮮でした。馬車に揺られた娘親子…

ひとり旅のすすめ

初めてのひとり旅は広島だった。高速道路が千円だった頃のことである。300㎞以上離れた県外である研修会に、参加しようと考えた。金曜の夕方まで仕事をして、土日に研修会に参加、月曜朝には出勤をすることでプランニングしてみた。新幹線だと時間の制約と経…