点子がゆく

映画や自転車や温泉の話をするブログです。

アンジェリカの微笑み

f:id:tenkochaniine:20160117200748j:image亡霊に恋をして命を奪われた青年の話。
画面全体からポルトガルの暗いどんよりときた空気がかんじられる。

青年が下宿している部屋を横切るように壁から壁へと紐を通している。
そこに並べてつり下げられた写真。
葡萄畑の農夫の写真の合間にある、
アンジェリカの死に顔。
死んだはずの顔が、目を開き微笑む。
錯覚か?          現実か?
亡霊がすぐそばに住んでいるようなどんよりとしたポルトガルの街。
亡霊のアンジェリカが表れて、青年の魂と共に空中をさまよう。
お互い、初めて会ったのに
まるで相思相愛の恋人の様に寄り添う二人。
アンジェリカは夫がいたのに、お腹に子どもまでいたのに     青年に会いに来たのか?

はたまた、青年の妄想なのか?

下宿の女将が魂を奪われ、正気をなくしていく青年を心配する。
心配するが、救急車で下宿に運んできたことをなじる。

墓場の乞食が青年に物乞いし、再度物乞いした時に断られた。その時の乞食の仕草が現代人の仕草だ。


葡萄畑では3列ほど畑を耕すとみんな帰っていく。
耕す人と調子をとる様に歌う人。

葡萄畑は何を写したかったのか?
ストーリーとの関連性は?

他の下宿人を出すことで、変化をつけたかったのか?

なんだかキツネにつままれた様な映画でした。